交通事故で同乗者がけがをしたら? 使える補償の確認と通院の順番
先生、先週末に友人の車の助手席に乗っていたら、交差点で横から別の車にぶつけられました。運転していた友人も私も首が痛くて、通院を考えています。私は運転していなかったのですが、同乗者の場合はどの保険で補償されるのでしょうか?
体のほうは大丈夫でしょうか。同乗していた方は「自分は運転していないから、何をすればいいか分からない」と迷うことが多いです。ここでは、国土交通省と日本損害保険協会が公表している情報で確認できることに絞って、同乗者の補償の考え方と通院の順番をお話しします。どの保険がどこまで使えるかは事故の状況と契約内容で変わるので、最後は必ず加入先の保険会社に確認してください。
同乗していてけがをしたときの順番
警察への連絡や保険会社とのやり取りは、運転していた友人がしてくれるものだと思っていました。同乗者の私も何かする必要がありますか?
日本損害保険協会は、事故が起こった場合は事故の大きさにかかわらず必ず警察に連絡すること、ケガをしている場合は「人身事故扱い」の届出となるよう、加害者だけでなく被害者からも警察に説明することが大切だとしています。同乗していてけがをした方も、その「被害者」の一人です。運転者に任せきりにせず、自分がけがをしていることを警察にも伝えておくと、あとの手続きで困りにくくなります。
事故の直後は、首の痛みもそこまで強くなかったんです。それでも病院に行ったほうがいいですか?
同協会は、事故の直後には大したケガでないと思っても、あとから症状が発生したり、重いケガが判明したりすることもあるとして、ケガがあった場合は速やかに医療機関を受診するよう案内しています。痛みが出る時期や強さ、その後の経過には個人差があります。まず整形外科などの医療機関で医師の診察を受けて、けがの状態を確認してもらってください。保険会社に伝える内容は 「交通事故で保険会社に連絡するとき何を伝える? 聞かれることの一覧」 にまとめています。
| 順番 | やること | 同乗者が気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 1 | 警察へ届け出る | 自分もけがをしていることを警察に伝える |
| 2 | 医療機関で医師の診察を受ける | 痛みが軽くても早めに受診し、事故で同乗していたことを伝える |
| 3 | 保険会社へ連絡する | 相手の保険会社、運転者の保険会社、自分の保険会社のどこが窓口になるか確認する |
| 4 | 医師に相談のうえ整骨院へ | 整骨院への通院を考えていることを医師に相談する |
| 5 | 通院先を保険会社にも伝える | 整骨院に通い始める前に、窓口になっている保険会社へ伝える |
同乗者は自賠責保険の「他人」に当たるのか
自賠責保険 (車を持つ人が必ず入る保険) は「相手のための保険」だと聞きました。同乗していた私も対象になるんですか?
日本損害保険協会は、自賠責保険の補償の範囲は原則として相手と同乗者の人的損害の補償に限定されていて、運転手自身の人的損害や物の損害は含まれないと説明しています。ここで「原則として」と書かれている点が大切です。同乗者なら必ず対象になる、という意味ではありません。
対象にならない場合もあるということですか?
国土交通省の自賠責保険・共済ポータルサイトでは、自賠責保険は自動車の「運行」によって「他人」を死傷させ、加害者が法律上の損害賠償責任を負った場合の損害が対象だとしています。そのうえで、被害者が「他人」でない場合は対象にならないと示しています。同サイトによると、他人とは「自己」に対する反対の概念で、運行供用者 (自分のために車を使っている人) と運転者以外の者をいうとされています。同乗していた方がこの「他人」に当たるかは、事故の状況や車との関わり方で判断されるので、自分で決めつけずに保険会社に確認してください。
| 用語 | 国土交通省の説明 | 同乗者が確認したいこと |
|---|---|---|
| 他人 | 運行供用者および運転者以外の者 | 自分がこれに当たるかを保険会社に確認する |
| 運行供用者 | 自己のために自動車の運行の用に供する者 | 自分がその車の持ち主や使用者と見られる立場か |
| 運転者 | 他人のために自動車の運転または運転の補助に従事する者 | 事故のとき運転や運転の補助をしていたか |
通院先を決める前に聞いておきたいことがあれば
交通事故専用LINEを友だち追加しておくと、ご予約やご質問をLINEから送れます。まずは医療機関で医師の診察を受けてから、通院先を決めてください。
運転者が家族や知人のときに確認したいこと
今回は友人の車でしたが、もし夫が運転する車に乗っていて事故に遭った場合は、どうなるんでしょうか?
運転者が家族の場合に、同乗していた家族が自賠責保険や運転者側の任意保険でどう扱われるかは、国土交通省や日本損害保険協会の公開情報で一律の答えを確認できませんでした。先ほどの「他人」に当たるかどうかや、契約の内容によって変わる可能性があります。ここは推測でお答えせず、運転者が入っている保険会社と、自分が入っている保険会社の両方に確認してください。
知人の車だと、保険のことを聞くのも少し気まずいです。どう聞けばいいですか?
気持ちは分かります。運転していた方の自動車保険で自分のけがが扱われるか、扱われる場合はどこが窓口になるかを、まず運転者を通じて保険会社に確認してもらうのが進めやすいと思います。相手の車がいる事故なら、相手側の保険会社が連絡してくることもあります。どの保険会社が窓口なのか分からないまま通院を始めると、あとで費用の扱いがはっきりしないことがあるので、通院先が決まる前に確認しておくと安心です。
同乗者が使える可能性のある保険
自賠責保険以外にも、同乗者が使える保険はあるんですか?
日本損害保険協会は、自分のけがの補償として、人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険、自損事故保険、無保険車傷害保険などを紹介しています。このうち搭乗者傷害保険は、運転者や同乗者など、自動車に搭乗中の人が事故で死傷したときに保険金が支払われる保険だと説明されています。ただし、どの保険がついているか、同乗者が対象に含まれるかは契約によって違うので、保険証券や契約のしおりで確かめてください。
| 保険 | 日本損害保険協会の説明 (要約) | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 自賠責保険 | 原則として相手と同乗者の人的損害の補償 | 自分が「他人」に当たるか |
| 対人賠償責任保険 | 交通事故で他人を死傷させた場合に、自賠責保険の支払額を超える部分を賠償する | 相手や運転者が加入しているか |
| 搭乗者傷害保険 | 運転者や同乗者など搭乗中の人の死傷に、契約で定めた金額が支払われる | 乗っていた車の契約についているか |
| 人身傷害補償保険 | 契約自動車に乗車中の契約者やその家族の死傷による損害を、保険金額の範囲内で補償 | 自分や家族の契約で対象になるか |
| 自損事故保険 | 相手がいない単独事故など自賠責保険の補償を受けられない事故で、運転者や同乗者の死傷に定額が支払われる | 単独事故の場合に乗っていた車の契約についているか |
人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、何が違うんですか?
同協会によると、人身傷害補償保険は保険金額を限度に実際に発生した損害額に対して支払われ、加害者から損害賠償金が支払われる場合は二重には受け取れません。一方、搭乗者傷害保険は加害者からの損害賠償金などとは別に、あらかじめ契約で定めた金額が支払われるとされています。人身傷害保険の使い方は 「人身傷害保険で整骨院に通うには? 自分の保険を使う場面と流れ」 でも説明しています。
相手の車がいる事故と単独事故で変わること
今回のように別の車にぶつけられた場合と、運転していた友人が電柱にぶつかった場合とでは、話が変わりますか?
日本損害保険協会は、交通事故の被害者はまず加害者が加入する自賠責保険・自動車保険から補償を受けることが一般的だとしています。相手の車がいる事故では、相手側の保険会社から連絡が来ることが多いと思います。同協会は、加害車両が複数ある場合は加害者が連帯して被害者の損害を賠償しなくてはならないとも説明しています。どの車の保険会社が窓口になるかは事故の状況で変わるので、連絡が来た保険会社に確認してください。
単独事故の場合はどうなりますか?
同協会は、相手がいない単独事故などで自賠責保険の補償を受けられない事故のときに、運転者や同乗者が死傷した場合に契約で定めた金額が支払われる保険として、自損事故保険を紹介しています。単独事故で同乗者のけがにどの保険が使えるかは、事故の状況と契約で変わるので、乗っていた車の保険会社に確認してください。運転者にも過失があると言われた場合の考え方は 「交通事故で過失割合があるときの通院費は? 保険の考え方と確認の順番」 を参考にしてください。
もし相手の車が保険に入っていなかったら、どうすればいいですか?
その場合は、自分や乗っていた車の保険で補償される可能性や、国の政府保障事業という制度があります。流れは 「相手が無保険の交通事故で通院するには? 政府保障事業と確認の順番」 で説明しています。
整骨院に通う前に確認すること
首の痛みが続くので、整骨院にも通いたいと思っています。同乗者の場合、何か気をつけることはありますか?
同乗者だからといって特別な順番があるわけではなく、基本は同じです。日本損害保険協会は、医療機関以外ではレントゲンなどの画像検査ができない場合があり、後遺障害に関する診断なども受けられないため、整骨院などでのリハビリを希望する場合は医師と相談のうえ受診するのがよいとしています。けがの状態を見極めて判断するのは医師で、画像検査は整形外科などの医療機関で受けます。まず医療機関で医師の診察を受け、整骨院への通院は医師に相談してから考えてください。
保険会社にも先に伝えたほうがいいですか?
はい、整骨院に通い始める前に、窓口になっている保険会社へ通院先を伝えてください。同乗者の場合は相手側、運転者側、自分の保険会社のどこが窓口なのかがはっきりしないことがあるので、そこも一緒に確認しておくと安心です。整骨院の施術費が保険の対象として認められるかは、事故の状況や医師の判断、保険会社とのやり取りで変わります。整形外科との通い方は 「交通事故で整骨院と整形外科を併用する正しい順番と注意点」 と 「交通事故で整骨院に自賠責は使える? 対象になる条件と流れ」 も見てみてください。
健康保険を使って病院に行くこともできるんですか?
江戸川区は、交通事故など他人の行為が原因で負傷したときの医療費は原則として加害者が負担すべきものだが、第三者行為による傷病届を出すことで国民健康保険を使って診療を受けられるとしています。そのうえで、診療を受ける前に必ず区の国民健康保険給付係に連絡するよう案内しています。加入している健康保険によって窓口は違うので、勤務先の健康保険の方は保険証に書かれている保険者に確認してください。
よくある質問
同乗者のけがでも、通院した日の交通費や領収書は残しておいたほうがいいですか?
日本損害保険協会は、治療費を自ら負担した場合は必ず領収書を保管しておくよう案内していて、保険会社に費用を請求するには領収書の原本の提出が必要だとしています。通院時の交通費も保険金の支払い対象になるとしたうえで、自賠責保険や自動車保険を使う場合は保険会社から交通手段などの確認があるとしています。保険会社の案内に従い、領収書やメモは手元に残しておいてください。
子どもが同乗していてけがをした場合も、同じ順番でいいですか?
基本の順番は同じで、まず医療機関で医師の診察を受けることが先です。子どもは痛みや違和感をうまく言葉にできないことがあるので、保護者が様子を記録しておくと医師に伝えやすくなります。詳しくは 「子どもが交通事故に遭ったら? 通院の順番と保護者が残す記録」 を参考にしてください。
運転していた友人とは別に、自分で保険会社とやり取りしてもいいんですか?
けがをしたのはご本人なので、自分の症状や通院先は自分からも伝えてかまいません。ただ、どの保険会社が窓口になるかを運転者と共有しておかないと、話が食い違うことがあります。示談の進め方や賠償額のことで迷ったら、弁護士や公的な相談窓口に相談してください。
どこに相談すればいいか分からないときは、どうすればいいですか?
国や自治体、弁護士会などが交通事故の相談窓口を設けています。使い分けは 「交通事故の相談窓口はどこ? 公的な窓口の種類と使い分けの順番」 にまとめています。保険の取り扱いそのものは、加入先の保険会社に確認するのが確実です。
まず整形外科で診てもらって、友人と一緒に保険会社がどこになるのか確認してみます。整骨院のことは、そのあと医師に相談してみますね。
その順番で大丈夫です。同乗していた方は自分のけがを後回しにしがちなので、痛みや気になる症状があれば、ためらわずに医師に伝えてください。症状の出方や経過には個人差があるので、ほかの人と比べずに、ご自身の体の様子を見ながら進めていきましょう。
通院先を決める前に聞いておきたいことがあれば
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院の案内
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | らいと鍼灸・整骨院 |
| 柔道整復師 | 佐藤 亮 (さとう りょう) |
| 所在地 | 東京都江戸川区東小松川2-11-9 KYSビル1F |
| 電話 | 03-5879-6685 |
| 施術時間 | 午前 8時30分〜12時30分 / 午後 15時00分〜20時00分 (土曜は 8時30分〜14時30分) |
| 休み | 日曜・祝日・水曜午後 |
| 予約 | 予約制 |
| 駐車場 | なし (近隣にコインパーキングあり) |
※この記事は交通事故後の一般的な流れを説明するものです。症状の判断は医師に、保険の取り扱いは加入先の保険会社に、示談や賠償額は弁護士などの専門家にご確認ください。制度の内容は記事作成日時点のものです。


