国民病とも言われる”腰痛”。2年に1度行われうる国民生活基礎調査では、常に有訴者率の首位の座を保っています。つまり、日本人が訴えている症状の中で最も多いのは”腰痛”ということ。

当院でも腰が痛いと言ってご来院される方はとても多くなっています。

お電話などでも、「診てもらえますか??どこに行けばいいのか分からなくて…。」などのお問い合わせがとても多いです。

このページでは、「腰が痛い」という方のために、症状別の対応方法と当院での治療方針・施術例等をご紹介いたします。

※対応方法・治療方針・施術例はあくまで一例であり、全ての方に当てはまるわけではありません。参考としてご覧いただき、詳細はお気軽にお問い合わせください。

まずはこれをチェック!

たかが腰痛、されど腰痛。

「腰が痛い」という症状の裏に、重篤な病状が隠れている可能性もあります。

まずは危険信号(red flags)の有無を確認しましょう。一つでも当てはまるものがあれば要注意。レントゲンやMRIなどの画像診断をお願いできる病院(整形外科)へ行きましょう。

下記に危険信号(red flags)の項目を記載しておきますので参照してください。

発症年齢<20歳または>50歳

時間や活動性に関係のない腰痛

胸部痛

癌、ステロイド治療、HIV感染の既往

栄養不良

体重減少

広範囲に及ぶ神経症状

構築性脊柱変形

発熱

腰痛診療ガイドライン2019 南江堂 より

専門用語も含まれておりますので、改めて当院でも解説ページをお作りします。


重い荷物を持ち上げようとしたらグキっとなった

状態

いわゆるぎっくり腰の可能性が高いです。

ぎっくり腰は腰椎の関節の捻挫や腰の筋肉の肉離れの状態であり、受傷直後は患部が熱を持つ場合があります。

対策

まずは少しでも楽な体勢になり安静にし、氷を使ってのアイシングをしましょう。温めると痛みが増してしまう可能性が高いため、入浴は控えましょう。

氷を使ってのアイシングには炎症の拡大を防ぐ効果の他にも、神経の働きにより痛みの感覚を和らげる効果もあります。

治療方針・施術例

こういった例では保険証のご利用が適応できるかと思われます。(業務中もしくは通勤途中の場合は労災適用となります。)

初期は炎症症状が強いため、安静が第一となります。当院では保険内の内容として、電気療法とアイシングにより痛みの緩和と炎症の抑制をねらいます。また、より回復を早めたいというご希望のある方には【はり】の併用を勧めさせていただく場合もあります。施術後、患部の安静を保つためテーピングもしくはコルセットを処方させていただきます。(初診時参考予算4500円、所要時間60分)

その後症状の変化に合わせながら、アイシングから温熱療法に切り替え、マッサージやストレッチ、関節の調整などの徒手療法を加えていきます。これにより、筋肉や関節などでの血流を促進し、硬くなってしまった筋肉を柔らかくし、関節の動きを改善していくことがねらいです。この段階でも【はり】や【お灸】を併用することでより血流が促進されるためおすすめです。

治っていく段階として、「少しでも動くと痛い」⇨「動かせる範囲が拡がってきた」⇨「特定の動きで痛い」⇨「動作での痛みはなくなってきたが、やや違和感が残る」⇨「痛みも違和感もない」というような段階を踏んでいく方が多いです。しかし、痛みの感じ方は人それぞれです。早い段階で痛みをあまり感じにくくなる方も中にはいらっしゃいますが、そこで治療をやめてしまったり、無理をしてしまうと「くせ」になってしまうので気をつけましょう。

ある程度状態が良くなってからも「朝起きた時が一番痛い」という症状を訴える方も非常に多いです。これは、寝ている間に身体が固まってしまい動かしはじめに感じる痛みである可能性がとても高いです。しっかりほぐして、しっかり伸ばして筋肉が柔らかくなればこの痛みもなくなってきますし、この痛みがなくなることが「治癒」の一つの基準になってきます。


朝起きたときに腰が痛い

状態

筋肉の硬さが原因の慢性的な腰痛である可能性が高いです。

動き始めは痛いけれども、動いていると徐々に楽になってくるかと思います。しかし、筋肉が硬くて動きにくくなっているため、無理に動くとぎっくり腰につながる危険性もあり注意が必要です。

対策

寝起きに急に起き上がるのではなく、寝たままの姿勢で構わないので、腰を揺らしたり、ゆっくり伸びをするなどしてからゆっくり起き上がりましょう。運動をする前に準備体操・ウォーミングアップが必要なのと同様に、日常生活のための準備体操・ウォーミングアップをします。

可能であれば、朝風呂に入ってお身体を温めることもオススメです。冷えもお身体を硬くする要因の一つです。しっかりとお身体を温めましょう。その際に、温かいシャワーを患部に30秒〜1分ほど当てることもオススメです(シャワーお灸)。お湯の温かさと、シャワーの水圧によるマッサージ効果で血行が良くなります。

治療方針・施術例

こういった例は慢性症状なので、健康保険はご利用いただけません。※明らかに寝起きの動作で痛めてしまった場合にはご利用いただけます。

当院での施術例としては、【骨盤調整】のメニューがオススメです。当院の骨盤調整は骨盤に付着する筋肉をマッサージとストレッチを組み合わせて緩めていき、腰・骨盤・股関節の動きを改善します。結果として患部の血流が改善し、筋肉が柔らかくなれば痛みが出にくくなります。

また、【はり】・【お灸】の施術もオススメです。手で行う施術よりも深さがあり、筋肉の深層の硬くなっているところの血流をよくすることができます。

(初診時参考予算4500円、所要時間約60分)